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【News】“3次元”で不登校支援…仮想空間に「教室」 給食会、クラブ活動も さいたま市が「3Dメタバース」活用

 2022年度の全国における不登校小中学生が過去最多の約30万人となり、埼玉県内公立小中学校の不登校児童生徒数も1万4110人と急増する中、さいたま市教育委員会は20日から、オンラインの不登校等児童生徒支援センター(Growth)で「3Dメタバース(3次元仮想空間)」の活用を始めた。


NTT東日本とNTTスマートコネクトと連携して取り組む。

3Dメタバースを使った不登校支援は県内初となる。



 実証事業として24年3月末までの活用を予定している。

不登校支援へのメタバース活用としては、さいたま市や戸田市で既に2Dメタバース(2次元仮想空間)の導入が行われているが、3Dメタバースでは児童生徒が操作する3Dアバター(分身)が表情やしぐさを表現することで、教師や仲間との距離を実感し、より深い学びや交流につながる効果が期待されるという。


 今年7月に同支援センターが導入した2Dメタバースでは、子どもたちの発案による給食会、子ども同士のチャット、美術や料理、音楽、演劇などのクラブ活動が行われたといい、臨場感のある3Dメタバースの導入でリアルの学校生活により近い双方向の学びの場を提供したい考えだ。


 市教委によると、同支援センターは22年度から事業を開始し、本年度は小学生90人、中学生175人の計265人から申し込みがあった(10月31日現在)。市立小中学校における22年度の不登校児童生徒数は小学生767人、中学生1336人となっている。


 同日、NTTさいたま新常盤ビル(さいたま市浦和区)で行われた3Dメタバースのデモンストレーションでは、50人程度の使用を想定した「教室」や120人が集まることのできる「集会所」などの仮想空間が紹介された。


教室では音声通話で会話し、発生内容はリアルタイムでアバター上部に文字として表示される。発言内容によってアバターの表情も変化する。


 また、英語や中国語から日本語への翻訳機能も付き言葉の壁に不安を抱える児童生徒にも対応。発声が困難な児童生徒らの利用も想定し、チャットでのコミュニケーションも行えるようになっている。


 そのほかグルーブ学習用ブースや面談で使用する小ルームなど、学校特有のさまざまなシーンに合わせた空間を設置し、実際の学校生活を再現した。


 児童生徒の指導には元学校教員の指導主事7人、心理士などの専門職3人、大学生メンター8人が当たる。将来的には、保護者会など保護者の参加も視野に入れている。


 竹居秀子教育長は20日の定例会見で、「3Dメタバースの空間を提供することで、子どもたちがつながる喜び、仲間と学び合う喜びを感じられる状況をつくりたい。子どもたちがリアルに会ってみたいとなれば、一歩踏み出せると思う」と話した。


埼玉新聞 2023年11月22日号より

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